言葉の意味

「拝啓」の使い方とは?意味や対応した結語・他の頭語との違いは?現役ライターがサクッとわかりやすく解説

今回の記事では、手紙の文頭において挨拶の語として用いる「拝啓」の意味と使い方、結語となる言葉について、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

手紙・添え状などで挨拶に用いる「拝啓」の意味と使い方

image by iStockphoto

手紙やビジネスシーンでの送付状などでは、挨拶の言葉として「拝啓」を用いる場合があります。

ここでは、この言葉にどんな意味があり、またどのように用いるのかを説明していきましょう。

「拝啓」の意味・例文

image by iStockphoto

「拝啓」は訓読みすると「おがみもうす」となります。

「拝」には「おじぎ」、「啓」には「申し上げる」という意味がありますので、「拝啓」は「へりくだって申し上げる」「謹んで申し上げる」というように、相手に敬意を払うことを表す挨拶です。

手紙の冒頭に置き(頭語)、後には時候の挨拶を続けて以下のように用います。

「拝啓 ○○の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
「拝啓 皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます」
「拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」
「拝啓 桜花の候、心華やぐ季節となってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか」

「拝啓」を用いる場面

image by iStockphoto

この言葉は一般的な手紙などの往信で用いる語です。つまり、こちらから手紙などを相手に送る場合に文頭に置いて使用します。

 

「拝啓」の結語に用いる言葉

image by iStockphoto

「拝啓」を挨拶の語として文頭に用いる場合には、本文の後に、以下の言葉を結語として併せて使用します。

敬具

image by iStockphoto

「敬具」は、訓読みすると「うやうやしくととのえる」となります。「敬」は「うやまって」、「具」は「こまごま申し上げる」という意味ですので、「敬具」は「以上謹んで申し上げます」「謹んで申し上げました」という意味を表す言葉です。

手紙の文末に置き、拝啓とセットで用いる結語となります。

 

かしこ

image by iStockphoto

「かしこ」は、「敬具」の代わりに相手に対して敬意を表す挨拶の言葉として用いる言葉です。

「畏し(かしこし)」の語幹から生じた語で、「恐れ多く存じます」「恐れ慎む」といった意味を表し、女性が手紙の終わりに添えて用います。

この「かしこ」はすべての頭語と組み合わせることができますが、女性らしさを強調するため、ビジネスシーンでは避けた方が無難でしょう。

\次のページで「拝啓・敬具を使わない場合」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share:

Leave a reply