
3月に送る手紙の挨拶文や結びの言葉に用いる言葉5つ意味と使い方は?現役ライターがサクッとわかりやすく解説
そこで今回の記事では、3月に送る手紙の挨拶文などに使用する主な言葉5つ(浅春・仲春・春分・春陽・春暖)の意味と使い方(使用例)を、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。
#1 浅春(せんしゅん)

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浅春は「まだ寒さの去らぬ春の浅い時期、春になったばかりの頃、早春」を意味する言葉です。
後に「候、みぎり、折」と続けて、「まだ寒さの残る時期ではありますが~」と相手を気遣う挨拶分や結びの言葉などに使用することができます。
本格的な春の到来となる3月下旬の前、つまり3月上旬から中旬頃に使うのが良いでしょう。
「浅春の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか」
「浅春の候、○○様におかれましてはなお一層のご活躍のことと拝察いたしております」
「浅春の折から、お風邪など召されませぬようくれぐれもお気をつけください」
「浅春のみぎり、何とぞご自愛専一の程お願い申し上げます」
#2 仲春(ちゅうしゅん・ちゅうじゅん)

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仲春は陰暦2月の異名で、仲陽(ちゅうよう)ともいいます。「春である3ヶ月の真ん中の月」を意味し、時期としては3月の初旬から4月初旬頃まで用いることができる言葉です。
春の3ヶ月は「三春」と呼ばれ、初春・仲春・晩春という流れになっています。
仲春は、まだ肌寒いけれど、日を追って暖かくなってくる季節。
後に「候、みぎり、折」と続けて次のような書き方ができます。
「仲春の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
「仲春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」
「仲春のみぎり、お変わりなくお過ごしのことと存じます」
「仲春の折、次第に春らしくなってきましたが、いかがお過ごしですか?」
#3 春分(しゅんぶん)

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春分は二十四節気の一つで4番目にあたる日のこと。太陽が春分点を通過した瞬間を春分日(しゅんぶんび)と呼ぶため、その年によって日にちが変わりますが、暦では3月20日または21日頃のことです。
太陽が真東から出て真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ等しくなるとされており、これ以降夏至(げし)までは昼が次第に長くなります。
「春分」を使った文例は次の通りです。
「春分の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます」
「春分の候、皆様には、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます」
「春分を過ぎ、いよいよ春本番、桜の開花も間近となりました」
「桃の香り麗しい春分の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」
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