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「ながら」7つの意味と使い方・例文・表現は?情報誌で10年超の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
1.2つのことが同時に行われることを表す(例:コーヒーを飲みながら談笑する)
2.両立しにくい2つの事柄が同時に成り立っていることを表す(例:彼女は我がままな性格ながら、周囲の忠告に耳を傾けた)
「1」の「AしながらBする」場合は、Aという状態を継続しつつAとは異なるBを行い、AとBの同時並行で行動することで、時間軸を伴い、また、2では両立しにくい二つの事柄を同時に成立させるということで、一見すると矛盾するような相反する事象が同時進行します。
今では死語になっていますが、かつて、ラジオを聞きながら、テレビを見ながら何か別の行為を行う人のことを「ながら族」と呼んでいました。携帯音楽プレーヤーが登場して以来、音楽を聴きながら別の行動を行うということも特別ではなくなりましたね。音楽を聴きながらジョギングをしたり、お風呂に浸かってテレビを見ることも、現在では当然のように行われています。
ただ、残念なことに最近は「ながらスマホ」と呼ばれる、携帯端末を操作しながら歩いたり、自転車に乗ったりする行為が問題視されているようです。気をつけましょう。
「ながら」はビジネスシーンでも活用できる
一方、「ながら」には先に挙げた「2」の「にもかかわらず・けれども」と同様に、両立させ難い事象を同時に成り立たせる意味で「であるけれども」と用いられる表現もあります。
以下に5つの例文をご紹介しましょう。
1.「僭越ながら」(せんえつながら)
まず、「僭越」の読み方は「せんえつ」です。「僭越」には「地位や立場を越えて出過ぎたことをすること」という意味があり、そこから、「僭越ながら」には「出過ぎたことではあるけれど・分不相応ではあるけれど」といった、相手の立場を気遣いつつも、自分の意見や存在を主張せざるを得ないという意味で使います。
場合によっては、実際には相手を気遣うというより、謙遜の意を示して述べている場合もあるようです。
「僭越ながら申し上げます」
「僭越ながら本日は乾杯の音頭を務めさせていただきます」
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